世界から猫が消えたなら

世界から猫が消えたなら


2013年本屋大賞にノミネートされた本です。

面白かったけれど・・・
不思議な本でした。

30歳の郵便配達員の主人公は突然、余命あとわずかと宣告される。
その彼の前に現れた悪魔。
悪魔の提案は寿命を1日延ばすためにこの世界からひとつ存在を消すこと。
消すことと引き換えの寿命。
彼の選択は・・・

何でもあって、便利な世の中。
そこからひとつずつ「物」を消していくとどうなるのか・・・
最初に消された電話。 
「携帯に自分の絆と記憶を完全に任せている」と言う彼。
私もまさにその通りだ。
私の記憶にはなく、携帯だけが記憶している番号。
今、突然、私の携帯が消えてしまったら、それは私の絆が消えることに等しいかも・・・
恐ろしい・・・。

携帯が登場して、「待ち合わせ」が格段に変化した。
駅にあった「伝言板」はいつ、消えてしまったのだろう・・・
待ち合わせしたのに会えなかった・・・
なんて、ことは、今はないのだろう。
大袈裟に言えば「待ち合わせ」で運命が変わったことだってあっただろうに・・・
だから、待ち合わせは特別で、重要だったのに・・・
待ち合わせの約束は、どこか業務連絡のようにすら感じることがある。
時間や場所を勘違いしていようが、すぐに連絡がつく。
相手が遅れたら、ハラハラしたり、その相手が恋人だったりしたら、約束の時間の前からドキドキワクワクしたり。
そんな気持ちが、今は薄れているのかもしれない・・・

待ち合わせと言えば、私には苦い経験がある。
まだ、携帯電話を持っていなかったころの話。
初めてできた韓国人の友人とは大学のセミナーで知り合った。
京都の大学での2週間のセミナーが終わり、韓国に帰ることになった友人が、帰る前に大阪見物がしたいと言う。
じゃあ、一緒に行こう!と提案した私。
JR京都から新快速に乗って大阪まで来る彼女との待ち合わせ。
大阪が初めての彼女。
その当時、夫の転勤で大阪を離れていた私。久々の大阪、その上、私の方向音痴は当時から相当なものだったわけで・・・
この二人が大阪で待ち合わせる。
午後1時ごろ大阪駅に到着する新快速の1両目に乗った彼女との待ち合わせは、到着ホーム。
彼女には「決してそこを動かないで!」と言った私。
私たちは何の根拠もないけれど会えるものと信じて疑うこともなかった。

が…、結局、私たちは会えなかった。
私が待っていたホームに彼女の乗った電車は来なかった。
しかし、彼女は大阪駅に来ていた。
間違いなく新快速の1両目に乗って。

お互い、約束はちゃんと守っていたのに会えなかった・・・
まるでミステリーのように。
さて、ここで問題です!
どうして、私たちはであえなかったのでしょうか?

正解は・・・、とてもシンプルでとても簡単。
普段、京都からの電車は大阪駅の5,6番線に到着するのだが、時間帯によって到着ホームが変わる場合がある。
私が待っていたのは5,6番線。彼女が到着したのは別のホーム。
私は待ち合わせの30分位前からホームにいたのに、到着ホームが変わることがあるということがすっぽりと頭の中から抜け落ちていた・・・
初めて大阪を訪れる彼女にはそんなことはわからない。
私が言った「1両目に乗って、大阪駅で降りたら、そこを動くな!」を忠実に守っただけのこと。

お互いに約1時間、ホームで待っていた。
その後、私は一旦ホームを出てみることに。
ちょうどそのころ、彼女はアナウンスを頼んだらしいのだが、ホームから離れていた私はそのアナウンスを聞いていない。

連絡が付いたのは夜、ホテルに戻った彼女と。
その電話で話すまで、お互い「どうして来なかったんだろう」と思っていた。
ほんの少し腹を立てながら・・・
でも、事の顛末を語り合ってみると、それはもう笑い話で・・・


で・・・
この彼女とは後日談がある。
この日大阪で会えなかった私たち、翌日、私が関空に見送りに行くことになった。
実は私、この時、関空に行くのが初めてだった。
それまではずっと伊丹空港を使っていたので・・・
そんな二人が関空で待ち合わせ・・・

私にわかっていたのは彼女がJR京都駅から「はるか」に乗って関空まで来ること。
アシアナ航空の〇〇〇便に乗るということ。

結局、二人はまた会えなかった・・・

このことがあってから、私には待ち合わせはかなり特別なものになった。
待ち合わせ時間までのドキドキ、会えたときの喜び。

でも、今はそんなこともすっかり忘れ、携帯電話のお世話になっております・・・(笑)
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by azu-azumy | 2013-12-23 11:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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